尾崎将也『3年でプロになれる脚本術』感想

3年でプロになれる脚本術

3年でプロになれる脚本術



尾崎将也という名前を知らない人はいても、彼が脚本の、ドラマ「結婚できない男」や「アットホーム・ダッド」を知っている人は多いと思う。
僕はこの2つのドラマがとても好きで、再放送のたびに食い入るように見ていた。

人気脚本家が書いた脚本術ということで、難解なイメージがあるかもしれない。しかし、この本はわかりやすくかつ興味深く書かれている。

僕自身はシナリオライター志望ではなく、小説家志望なのだが、得られるものは多かったと思う。
この手の本にありがちな、どこにでも書いてあるような記述がほとんどないのがとてもよかった。

この本の特色として、アウトプットよりもまずインプットの重要性が描かれているということだ。
砂漠に野菜が育たないように、土壌がしっかりしていないといい脚本を作ることができない。

インプットといってもただ闇雲に名作映画を観ろというのではなく、どういうふうに映画を観て分析すれば自分の力になるかしっかり書かれているので、とても参考になる。

ストーリーを作る考え方も、他の本では見られない著者独自の言葉で説明されている。

たとえば「ストーリーはデジタル、人間はアナログ」とこの本には書かれている。
一見すると何のことだかわからないかもしれない。しかし読んでいくと、なるほどと思わされる。

結婚できない男」の裏話的なものを聞けたのもおもしろかった。

「全クリエーター必見!」と帯に書かれているように、創作に悩んでいる人にはうってつけの本だと思う。
他の脚本術を読んでもいまいちピンと来ない人や伸び悩む人に特にオススメできる本だった。